
股関節や鼠径部では筋肉や骨、軟骨など様々な原因により痛みを生じます。年齢や性別、活動レベル、生活習慣や内服している薬などによって起こりうる問題も様々であり、詳細な診察や画像検査などを合わせて問題の原因を探ります。投薬や注射、リハビリテーションが効果的な症状に対しては積極的に保存治療を行います。また手術治療が必要なものに対しても豊富な経験を持っておりますので安心してご相談ください。
股関節鏡手術

当クリニックでは連携施設での股関節鏡手術に対応しております。大学病院勤務時代から股関節鏡手術を導入しており、一般の方からアスリートまで幅広く股関節周囲の障害について日常生活やスポーツ復帰のサポートをしてきました。
- 人工関節をするほどではないけど・・・
- レントゲンは問題なさそうだけど・・・
- とりあえず痛み止めで様子見ましょう・・・
- スポーツのやりすぎだと思います・・・
などはっきりとした診断がされていない股関節の痛みに対して痛みの原因追求と適切な治療を行います。
診察、画像検査などを行い、股関節インピンジメント・股関節唇損傷・股関節周囲炎と診断した方にはまずしっかりとしたリハビリテーションを行います。症状の改善が乏しい方、早期のスポーツ復帰を希望される方については股関節鏡手術を検討します。
- 股関節鏡手術は約1cmの切開が3箇所程度の低侵襲治療です。
- 症状、処置に応じてリハビリメニューが異なります。
- 日常生活、スポーツ復帰まで専任の理学療法士がサポートします。
人工股関節置換術
関節の軟骨が摩耗した状態(変形性股関節症)、大腿骨の付け根が壊死する状態(大腿骨頭壊死)に対して関節温存が困難な場合は人工関節置換術が治療の選択肢となります。当クリニックでは連携施設での人工股関節置換術にも対応させて頂きます。
低侵襲人工股関節置換術
筋肉や腱を出来るだけ温存する低侵襲人工股関節置換術を行っております。従来の方法と異なり筋力が温存できますので、術後の筋力回復が早く、脱臼のリスクも軽減します。
- 傷の大きさは約8〜10cmです。
- 術後翌日より歩行訓練を開始します。
- 日常生活動作や仕事復帰まで専任の理学療法士がサポートします。
寛骨臼形成不全
骨盤の受け皿(寛骨臼)が小さいことが原因で起こる股関節障害であり、日本人で特に多いとされています。歩いたり、長時間立っていたりすると股関節周辺に痛みを自覚します。多くの場合はリハビリを含めた保存治療が効果的ですが、寛骨臼の被覆状況や年齢を考慮した適切な治療を説明させて頂きます。
股関節インピンジメント・股関節唇損傷
股関節を曲げたり捻ったりすると痛みを感じます。スポーツや加齢など様々な要因がありますが、骨や関節の形が症状の原因となっている場合は難治例になることがあります。大半は股関節周りや体幹のリハビリテーションで症状の改善が可能です。難治例では手術が必要となる場合もあります。
変形性股関節症
股関節の軟骨(クッション)が摩耗することで歩行時や安静時にも痛みを感じるようになります。内服やリハビリテーションが効果的であり、筋力強化や柔軟性の獲得などの運動療法を行います。日常生活動作に支障が出てくる場合は手術が必要となります。
裂離骨折・疲労骨折
成長期のスポーツ活動に伴って骨盤周囲では裂離骨折や疲労骨折を起こすことがあります。多くは偏った筋肉の動きや硬さが影響しています。物理療法も併用したリハビリテーションを行って症状の改善と再発の予防指導を行います。
鼠径部痛症候群

サッカーやラグビーなどの方向転換を繰り返す競技で多く生じるアスリートの鼠径部痛であり、下腹部や鼠径部、うちももの付け根、恥骨など様々な部位に痛みを生じます。体幹や骨盤の可動性低下、体幹・下肢の安定性低下、全身の協調性低下などが原因として考えられています。診断は非常に難しいとされていますが、丁寧な診察と画像検査から痛みの原因を特定し、適切な処置を行うことが重要です。当クリニックでは各個人に合わせたリハビリテーションを行い、身体の機能不全を改善します。