ロコモティブシンドローム

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ロコモティブシンドロームを知っていますか?

ロコモティブシンドロームとは

ロコモティブシンドロームとは、高齢になるにつれて筋肉や骨、関節が衰え、運動機能が低下する状態、また座りっぱなし・寝たきりになることで認知機能にまで悪影響を及ぼしかねない状態のことを指します。
現在の日本は、世界でもトップレベルに高齢化が進んでいる国であり、2021年の厚生労働省の発表によると平均寿命は男性が81歳、女性が87歳となっています。

実際の寿命以外にも「健康寿命」という尺度が存在し、それは「平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間」と世界保健機関(WHO)が提唱しています。日本人の健康寿命についての最新の発表では、2019年に男性が72歳、女性が74歳でした。つまり男性においては9年間、女性においては13年間の健康に過ごせない期間があるということになります。この期間は寝たきりや要介護といった自力で生活できない期間が含まれ、今の日本社会において非常に重要な問題を孕んでいます。

要介護となる原因は様々で、脳卒中や認知症が代表的ではありますが、近年は運動障害によるものが増加傾向にあるようです。ロコモティブシンドロームはそうした寝たきりや要介護につながる恐れのある状態と言えます。

 

ロコモティブシンドロームによって引き起こされる症状

ロコモティブシンドロームになると、歩行困難や歩行速度の低下、脚の痛みやしびれ、転倒リスクの上昇が問題となります。歩行機能が低下することで筋力も下がり、日常生活を自分で送ることも困難となる可能性も出てきます。
さらに自立できない期間が長引くほど、認知機能の低下を引き起こすことにも繋がります。そのため、ロコモティブシンドロームを早期から予防することが、健康寿命を延ばすために必要なのです。

 

ロコモティブシンドロームの予防方法

ロコモティブシンドロームの予防には、運動や食事などの生活習慣を見直すことが大切です。

運動習慣の見直し

筋肉は適度に使わなければ弱っていきます。また骨も運動による負荷がなければ、骨密度の低下に繋がります。ロコモティブシンドロームの予防として運動習慣を心がけましょう。
具体的には、ウォーキング、ジョギング、水泳など、有酸素運動を行うことが効果的です。

ご高齢の方には、もっと簡単にできる運動が良いでしょう。物につかまったままできる片足立ちや、スクワットや階段の昇降運動が足腰を鍛えるために効果的です。また、筋トレやバランス運動を取り入れることで、下半身の筋肉を鍛えて、歩行能力の向上や転倒予防に繋げるようにしましょう。

栄養バランスの取れた食生活

栄養バランスの良い食事を心がけることが、骨や筋肉の健康を維持し、ロコモティブシンドロームの予防に繋がります。
カルシウムやビタミンDは、骨を作る重要な栄養素です。
カルシウムは、牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品、小魚などに多く含まれています。
ビタミンDは、日光にあたることによって体内で生成される物質で、食事ではサバやイワシなどの青魚、卵黄、キノコなどに多く含まれています。
また、たんぱく質やビタミンC、鉄分なども、筋肉や骨の健康に必要な栄養素です。たんぱく質は、成人男性で60~65gの摂取が推奨量となっています。

栄養バランスの取れた食事を取ることで健康的な筋肉と骨を維持しましょう。

※持病で食事制限の必要性がある方は医師、栄養士と必ず相談してください

薬物治療

西宮市のはしもと整形外科リハビリクリニックでは、骨折リスクの高い方や、すでに骨折してしまっている方に対しては血液検査を行い、「骨代謝」の状況を見極めて適切な薬物療法をご提案しています。骨折によってロコモティブシンドロームが進行してしまうことを防ぐため、予防的治療として行う場合があります。

 

運動や食事などの生活習慣の改善が大事

以上のように、ロコモティブシンドロームの予防には、運動や食事などの生活習慣の改善が大事です。運動や食事などの生活習慣を見直すことで、健康な体を維持し、ロコモティブシンドロームを予防に努めましょう。お困りのことがあれば西宮市のはしもと整形外科リハビリクリニックへお気軽にご相談ください。

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